フリー編集者の人生を見つめる日誌

〜生きることってどんなこと〜

1週間のこと/男体山/梅雨でうつ/ベイビー・ブローカー

前回ブログを書いてから、1週間くらい経ってしまったかもしれない。全然日記をつける気持ちになれなかった。そもそもこうしてブログにしたから半強制的につけているようなもので、日記を書くタイプの人間ではないのだ(正当化するな)。

まず6月18日(土)この日は撮影があった。朝集合して、午後2時くらいまで撮影していた。昔はカメラマンが入った撮影というと、基本的には雑誌などの紙ものになったのだけれど、最近はウェブの記事にもカメラマンが入る。(最近って、結構経つのかもしれないし、媒体によって違うかもしれないけど)

そして撮影が終わると、そのあしで地元の栃木県へと急ぐ。次の日は早朝から男体山の山登りなのだ。男体山って、栃木の県民の歌に入っていてですね、小学校のときは何かにつけて(多分県民の日とか)に歌わされました。でも栃木の県民の歌、結構いいと思って気に入ってる。ちょっと聞いて(笑)。

youtu.be

つまり、男体山って、県民にとってはとっても親しみのある山でしょ。実家からは雪をかぶった男体山とか、雪が溶けた男体山とか、うちは南部だけれど、北部(日光市)にある男体山がいつも見えていて、冬になると「ああ、男体山に雪が降ったね〜」とかって言うのである。そんな山。

中央が男体山

標高は2486mで、火山で、信仰の山で、百名山。コロナ禍で、家族と山登りを始めたときから、いつか男体山に登ろうね〜と話していて、この度念願がかなったのである(タイミングがあっただけ)。

朝5時に家を出て、7時すぎに登山口の二荒山神社に着いて、そこから山登りスタート。

二荒山神社。奥に見えるのが男体山(多分)

1000円奉納してから登る

階段から始まって、最初はまあまあ普通の低山って感じなのだけれど、どんどん岩場になってって、ずっと四肢を使って登るみたいな感じだった。しかも、男体山ってずっと直線で真っ直ぐに上がっていくだけらしくて、逆に道には迷わないから、体力があれば初心者でも登れるらしい。ってことは平地的なところは歩かないので、本当に心肺機能が大変だった。体力には自信があるけれど、心肺機能の自信は全くない。

これはまだ序の口だった

5、6、7合目がとにかく岩場で辛くて、9合目を過ぎていきなり視界が開けて、森林限界地域になると、なんかもう青空がバーン!他の山が低ーい!目の前中禅寺湖!!みたいな感じで、おおおおおおおおっとなった。山登り大好き。こんなに感動することって、あまりないでしょ。無我の境地になれる幸せ。

9合目を過ぎると突如視界が開ける



やったどー!



標高が高くて気温が低いので、まだ桜が咲いていた

それからの1週間は、脚がとにかく痛くて大変だったのと、ずっと曇っていたせいで、ものすごく落ち込んでしまい、泥のように生きていた。泥なんじゃないかって思った。仕事はするんだけど、もう嫌になってきて、泣いたり、無になったり、友達に慰められたり、なんとか生きていました。晴れていればいいというわけではないのだけれど、たぶんもともとセロトニンが少ないと思っているので、日光様に当たるのが大事なんである。日が当たらない国では暮らせないかもしれないな。

それで、金曜日は少し仕事も片付いたので、午後早々に仕事を切り上げて、原宿に行って、大好きな古着を見に行った。そしたら可愛い刺繍のお洋服(フランス製で、シアターのユニフォームっぽいタグだった)と、インドのコットンのブラウスを見つけたから、すごく幸せになった。嬉しい。

古着で買った刺繍のベスト

それから、是枝監督の『ベイビー・ブローカー』を観に行って、少し泣いた。是枝監督が、韓国人俳優を起用して、韓国で撮影した作品なのだけれど、演技がうまいなー。とっても。淡々と進んでいくのだけれど、終盤がすごくよくて、大切な言葉があったよ。

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あとね、エンドロールのピアノがすっごくよかったの。あれはエンドロールまで含めた作品なんだと思う。

そうして、古着を買って、本を買って、映画を見て、自分のために時間を使って、お金を使って過ごしたら、少し機嫌がよくなった。仕事があるとかないとか、まずは自分を立て直すことも必要だと思った。ご自愛ください。