フリー編集者の人生を見つめる日誌

〜生きることってどんなこと〜

4/9(日)南インド・チェンナイ2日目

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いまこれを書いているのは、バラナシに向かう飛行機の中。隣に座っているおっちゃんが、私のパソコンをのぞいて何か言っている。日本語が打ち込まれていくのが面白いのだろうか。かなりやりづらい。

 

昨日は特に何も予定を決めていなかったから、朝起きてからいろいろと考えた。

まずはチェンナイいちおしゃれで居心地がいいと言われるカフェに行き、まったりすることにした。カフェの名前は「Chamiers Cafe」。

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いわゆるコロニアル様式で、イギリスの植民地時代のいいおうちっぽい内装。かわいい。「フィルターコーヒー」という南インドのコーヒーを飲んだ。


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味は日本で言うコーヒー牛乳で、2つのカップに行ったり来たり注いでつくる(2つ容器がサーブされるので、自分でコーヒーをあっちこっち入れ替える)。なんでこんなことをするんだろうね?と予想してみたが、1. インド人は猫舌らしいから、冷ましている 2. 泡立つのがカプチーノみたいでおいしい の2つの説が出た。真相については調べていないのでわからないけれど。

 

そのカフェの下はいくつかブティックになっている。日本人のブログに「チェンナイの代官山」と書いてあったけどまさしく。代官山にありそうなブティック&カフェなのだ。

 


インド綿を使ったデザイナーズドレスが並ぶお店、ジュエリー、小物、カジュアルウェアのお店に行った。「Anokhi」というファッションブランドがとてもかわいい&リーズナブル(チュニックが2000〜3000円くらい)で、しかもプリントではなくスタンプ(インドの柄のパターンは、スタンプで色を付けていくのが伝統的な手法)だった。ブラウスを2着とレターセットを購入した。ファッションだけでなく、ブランケットやカーテン、テーブルクロスなど、インテリアファブリックも豊富だった。このブランド、インド全土にありそうなので、Sちゃんは最終地点デリーでブランケットを買って帰ると言っていた。

 

それから、人気チェーン店「Geetham Veg Restaurant」にてお昼。

ベジタリアンのお店なのだけれど、メニュー数がかなり豊富。何を頼んでいいのかわからなくなるくらいだ。お店はとても広いのだけれど満席。すぐには入れなくて、外で少し待つことになった。従業員も多くて、ざっと見ただけで30人はいたと思う。

ウェイトレスはとても親切で、あれこれメニューの相談に乗ってくれる。「これもおいしいよ」「これはどう」などいろいろとおすすめも教えてくれた。そこで食べたチーズ(のようなもの)のケバブが大変おいしかった。


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タレをつけて野菜と一緒にグリルしてあって、パセリか何かのグリーンのソースにつけて食べる。レモンとコリアンダーのとろりとしたスープとか、いつものミールスセットとか、中華っぽいヌードル炒めとかいろいろと頼んだ。そしてどれも大量。ほんとうにみんなこんなに食べられるのかな?とよそのテーブルを見てみると、たしかにみんなたいらげていた。インド人って、すごい大きい。とてもふくよかだし、これくらいへっちゃらの様子。私たち日本人って、鶏がらみたいに映るのかな。


それから一度ホテルに戻って休憩。暑いからすぐに疲れる。それにもう30代半ばだから、無理はしないようにしよう、が合言葉。

その後アーユルヴェーダを体験する予定だったのだけれど、疲れてしまって、ただ部屋でゴロゴロ。やっぱり恋愛の話。私は相手に期待しすぎているとのことだった。「こんな私だけれど愛してくれるよね?」という圧がすごいんだって。確かにそうかもしれない。相手には全部を見せてしまいたいし、そのうえで丸ごと受け止めてほしい。どうしようか……。

 

ボケボケしていたら16時。今日はサンセットをビーチで見る予定だったので、チェンナイ のミュージシャンがおすすめしていた(記事で読んだだけ)静かなビーチへ。チェンナイで有名なのは「マリーナビーチ」だけれど(世界で2番目に長いビーチ)、人がすごいらしいので、少しニッチなビーチを選んだ。しかしビーチに着くと、夏の逗子海岸みたいだった。そこらじゅうに人。みんなビーチに腰をおろして海を眺めている。いいね。水着を着るカルチャーはないようで、女性はサリーのまま、男性は上半身くらいは脱いで、下はパンツで入水。意外にも波が立っていて、サーフィンができそうでもあった。

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いく途中で気が付いたのだけれど、サンセットは反対側に沈むのだ。こっちは東側だから朝日は見られても、夕日は見られない。それでも空がオレンジに染まって美しかった。

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陽が沈んだようなので、歩いてレストランに行くことに。マップで見ると、ビーチをさらに南下すれば着くようだった。徒歩19分くらいなのでお散歩がてら歩こう、と歩いていくと、ちょっとぼろっとした港町が見えた。マップではこの街を通過せよ、となっている。

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空にはカラスが飛びまわり、野犬がたくさんお出迎え。牛も大量にいる。おうちは藁屋根のようで、たまに干からびたタコが半規則的に並んでいる。ちょっとただならぬ雰囲気。

しかもその町(と言っても全長200mくらい)に入る前、「ウェルカムトゥーインディア!」と2人乗りのバイクの男性に言われた。今まで冷やかしや声かけがなかったのでめずらしい。

町を歩いていても家の外に腰かけた女性が「ハロ〜」と力なく声をかけている。そしてその奥をみると、妖艶なライト。Mちゃんが「あ、ここ売春宿だ」と言った。確かにそうかもしれない。女の人はとろんとした目をしていた。ゴミも多いし、怪しさも極まって、そそくさと突っ切る。やっとその町をパスすると、今度は砂浜に不思議な遊園地とテント。まるで寺山修司の世界だな、と思った。夢みたいだった。

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それからは「今日こそはビールを飲むぞ」と、パブを探す。なかなかUberが来なくて困っていると、インド人の男性に日本語で話しかけられた。「日本人ですか? 私は富士通で仕事をしています。妻も日本語が話せます」といろいろ教えてくれた。外国で日本語で話しかけてくる人は怪しいが、この彼はほんとうに富士通の社員のようだった。そうしている間にタクシーが来て、ビールが飲めるパブへ。外から見ると店の窓は全て黒のスモークで貼りめぐられている。やっぱり若干タブーなのかもしれない。インドのビールを2種類飲んだ。「British Empire」と「Foster's」。どちらも8%のアルコール度数で、すぐにいい気分になった。ハメを外しすぎないように気を付けて、今日もきちんとホテルへ帰宅。ついにバラナシだ。